業界6団体が遊技くぎ問題に関して今後の取り組み示す声明を発表


日工組、全商協、およびホール関係団体である日遊協、同友会、PCSA、余暇進は12月25日、都内中央区の日工組事務局において「ぱちんこ遊技機の撤去回収等に関する声明」についての記者会見を行い、出席6団体の連名による声明の発表とともに、遊技くぎに関する諸問題についての説明、報告を行った。全日遊連が連名に不参加となっているが、これについては「全日遊連は、声明への参加に理事会の承認が必要となる。来年1月末の理事会で決議されるものと期待している」などと、あくまで手続き上の問題で不参加となっていると説明された。
 
この日の会見に先立つ12月10日、日工組は「今後の遊技機」についての概要を文書説明していた。文書では、@検定を受けた型式と同一性能の遊技機を出荷していく A適正な遊技機の仕様についてはホール団体の意見、要望を聴取する B適正な遊技機は平成28年1月から随時販売していき、遅くとも4月からは日工組メーカー全社で販売し、型式名や販売時期も今後明確にしていく C入れ替え対象となる型式機種については段階的に通知する D今後の開発においては、遊技くぎの変更による性能の違いが起こらない遊技機を目指し、変更されない、また変更すればそれが確認できるような対策を検討している E遊技くぎの部品交換時にはくぎの点検確認を行う、などといった取り組みを宣言していた。

 
一方、業界を取り巻く状況としては、12月24日に毎日新聞、読売新聞が大きく紙面を割いて遊技くぎ問題を報道。その後、テレビニュースを含む多くのマスコミがこの問題を取り上げる事態となっていた。報道の内容はほぼ同様で、検定合格後、出荷段階でメーカーがくぎ曲げの不正改造を行っていたとし、警察庁が業界側に回収を要請、数十万台が回収される見通しだ、などとされていた。
 
こうした背景のなかで開催された記者会見では、業界6団体代表者らが業界誌に対し、約1時間半に渡って、これまでの経緯説明や質疑応答等をおこなった。
 
会見の冒頭、経緯の説明を行った日工組・金沢全求理事長は「多くのぱちんこファンを裏切る結果となってしまったことに製造業者として、ぱちんこ製造業者を取りまとめる団体として深く反省し、組合傘下の製造業者一丸となり、関係業界団体の協力を得ながら、安心して遊べる遊技環境を整備し、多くの国民の信頼を得ることができるようにしたい」などとし、「検定を受けた遊技機と異なる遊技機」「高い射幸性を示す遊技機」を一掃することで環境の改善を行っていく決意を表明した。

続いて発表された6団体声明では、今回の遊技くぎ問題について「メーカー間、ホール間での競争が激化する中、射幸性の高い遊技機の比率が市場で高まったことが、その一因ではないか」として、射幸性の高い遊技機の撤去を進めていくことで環境整備、健全化を推進していくことなどを宣言。具体的には「多種多様な低射幸性遊技機の開発・設置」「遊技機の出荷・設置・使用の各段階において検定型式を担保する新流通制度の実施」「日工組が通知する、入替が必要な型式の遊技機の可及的速やかな撤去回収」など6項目の取り組みが掲げられた。

会見では、撤去回収対象機の台数、撤去回収期日、撤去回収に伴う補償内容などといった具体的な今後の段取りや、ホール団体間の意思疎通状態、世論や一般マスコミ対策などについて質疑が挙がった。
 
まず回収については、日工組から「今のところは、数十万台が対象台数ではないかと思っている」とされるとともに、2016年1月には該当機種の一部が報告できる見通しであると説明があった。撤去対象機はその後、日工組の調査や、健全な遊技機の供給状況をみながら段階的にホールに通知されるという。また撤去期間については、今後調査で判明していく撤去対象機の台数次第とされるなど動向をみながらの対応となると説明された。

撤去回収に伴う補償問題については、「責任の割合や金銭的なことは、各ホール団体と、今後いろいろ話し合っていくことになると思っている」とされたが、具体的な内容については提示されなかった。また責任問題については日工組の金沢理事長が「許可と違った状態という、釘の乖離があるという部分については日工組の責任。今、それが問題視されているというのは、日工組の問題だと考えている」とあらためて責任の一端を認めた。リストアップされた遊技機の中古機としての扱いについては全商協から、年明けの中古機流通協議会での協議事項と説明。詳細については、その後あらためて報告される見通しが明かされた。

一方、段階的撤去の取り組みが一般社会に受け入れられるか、という質問については日工組が「調査で本当に悪いものだと完璧に判明すれば即日撤去される。疑わしいものが回収リストに入ってくる。昔のもので調べもつかない、わからないというものに関しても日工組的にはリストに入れたいと考えている」とするなど、撤去対象機のリストアップに必要な調査が時間を要することをあらためて説明し、段階的な撤去への理解を求めた。