◇JALCO HD、特設注意市場銘柄に指定


中古遊技機の販売・レンタルを主な事業内容とするグループ各社を統括するJALCOホールディングス(以下「JALCO」)が6月30日、東京証券取引所より「特設注意市場銘柄」に指定され、上場契約違約金の徴求を受けたと公表した。同社はJASDAQ市場に上場。「特設注意市場銘柄」指定日の7月1日より原則1年間が指定期間となり、1年後に東京証券取引所が内部管理体制に問題があると認められない場合に、指定は解除される。また同社は同日、2014年3月期の有価証券報告書とともに関東財務局に提出した同期の内部統制報告書に開示すべき重要な不備があり、内部統制は有効でないことを公表した。
 今回の「特設注意市場銘柄」への指定および内部統制の不備は、中古遊技機販売の主要取引先であったオムコとの取引に起因している。オムコは本年2月26日に東京地裁へ破産手続開始を申し立て、同日に破産開始の決定を受けた。
・JALCO、第三者委の調査報告書を開示
 これに先立つ5月30日、JALCOは第三者委員会によりまとめられた調査報告書の全文を公表した。JALCOはオムコの破たんが明らかになった2月25日に第三者委員会を設立。不正取引の過程について調査を行った。
 この報告書によれば、オムコとJALCOによる中古遊技機の取引は、JALCOの100%子会社であるジャルコ・アミューズメント・サービス(以下「JAS」)を通じて行われていた。そのスキームは、まずオムコとホールの間で中古遊技機の売買契約が成立すると、オムコは中古遊技機をホールへ納品する前に一旦JASに販売、これをJASより買い受けるという2つの取引を行った上で、再度ホールに納品するというものであった。この取引を介在させることによるオムコにとってのメリットは、仕入れた中古遊技機をJASが一旦買い受けることによって資金が早期に回収できるということがある。中古遊技機販売の慣習上、販社がホールから中古遊技機を仕入れる際には原則、現金一括払いとなっている。だが、販社が納品したホールから販売代金を回収する期間は納品月の末日締めの翌月末日払いというのが一般的。このタイムラグにより販売代金が回収できていないために仕入れ資金が不足して大口受注に対応するための仕入れができないという事態を回避するためであった。
 オムコは2012年8月、売上高を純額表示から総額表示に移行させるため、同社が海外でのカジノ事業を目的に設立したガッチャを含めた新スキームでの取引を開始させた。これにより、ガッチャが販社やホールより中古遊技機を仕入れてJASに売却、JASがこれをオムコに売却し、オムコがホールに販売するという流れに変わっている。
 JALCOは中古遊技機販売事業への参入を決定した当初、JASが中古遊技機の販売会社やホールなどから中古遊技機を仕入れ、それをホールに直接販売することを計画していた。しかし、JASが遊商組合の組合員ではなかったことから、既存販社のネットワークを利用することが効率的と考え、関東地区の販社の中でも取り扱い台数がトップクラスであったこと、代表取締役社長(当時)がホール企業大手の元遊技機部長であった経歴から、オムコを取引販社に選んだとのことである。
・オムコによる不正取引
 オムコが不正行為を行っているという疑義が生じたのは、本年2月に証券取引等監視委員会が実施した立ち入り調査がきっかけ。調査の過程で本来のスキームとは異なる資金の流れが存在することが明らかとなり、JALCOがオムコに確認したところ、ガッチャではなくオムコが仕入れを行っていたこと、またJASからガッチャに支払われた代金がオムコに送金されていたなどの不正行為が判明した。さらにその後の調査で、それらの不正行為が常習的に行われていたことが判明した。
 オムコにはホールとの間に締結された売買契約書を提出することが求められていたが、オムコはホールとの間の売買契約が実際には存在しないケースでも売買契約書を偽造し提出。また、実際に売買契約が存在する場合でも、売買契約書の機種数や台数の記載を操作して代金合計額を水増しした契約書をJASに提出していた。さらに、中古遊技機を管理するための「委託倉庫」と称する倉庫が地方に存在し遊技機の在庫があるかのように振る舞うなどの偽装工作も行っていた。
 また、中古遊技機のレンタル事業においてもオムコの不正行為が発覚している。レンタル事業に用いる遊技機には売買代金債務についての残債がないものを対象とすることを取り決めていたにもかかわらず、残債が存在し所有権者がメーカーのままだったケースが確認されたという。JALCOでは、これら取引は他人物賃貸借に該当すると判断、その間に計上したレンタルの売上高を雑収入へと訂正した決算を発表した。
 また別添の資料によれば、2012年1月から2014年2月までの総取引台数2万5632台のうち、納品が確認されなかった台数は2万873台にものぼる。(日刊遊技情報)








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