県受動喫煙防止条例、見直し検討の初会合/神奈川

屋内での喫煙を規制する「県受動喫煙防止条例」の見直しを検討するための初会合が2日、横浜市内で開かれた。有識者でつくるたばこ対策推進検討会と条例見直し検討部会による見直し作業がスタート。年内に検討結果をまとめ、県に提出する。黒岩祐治知事は「健康寿命日本一」を政策目標に掲げており、受動喫煙対策をめぐる規制強化の是非が焦点となりそうだ。

 松沢成文前知事の肝いりで2011年4月に施行された同条例。付則には、施行から3年を経過するごとに施行状況を検討し、知事が必要な措置を講じることが明記されている。

 検討会(委員10人)と検討部会(11人)は、それぞれ専門的な立場から県に条例見直しに関して意見する組織で、年内に全4回の会議を開く予定。県は検討結果を踏まえ、条例見直しに関する最終的な判断を12月の県議会厚生常任委員会に報告。改正を要する場合は、2014年度に条例改正案を県議会に提案する。

 初会合では、検討会座長と検討部会部会長に玉巻弘光・東海大法学部教授を選出。事務局の県がん対策課は、想定される見直し検討項目として(1)小規模店・宿泊施設に関し、経営上の配慮から禁煙・分煙を努力義務としている点の扱い(2)施設管理者は未成年者を喫煙区域に立ち入らせてはならないが、飲食店で働くアルバイト店員らが除外されている点の扱い(3)罰則のあり方−など5項目を挙げた。

 委員からは、それぞれの立場で検討項目に関する意見が相次いだ。県医師会の羽鳥裕・理事は「黒岩知事は『健康寿命日本一』を目指すとしている。そうした視点も重要だ」、県立多摩高校の三辻訓・校長は「10年後の喫煙率を下げるため、子どもたちへの取り組みも大切だ」と述べた。

 一方、県喫茶飲食生活衛生同業組合の八亀忠勝・理事長は「小さい店はこれ以上、条例が強化されるとやっていけない。生活がかかっている」と窮状を訴えた。テレビ神奈川の伊藤薫・総務局次長は「小規模店が対策を講じるための行政のサポートのあり方も議論すべきだ」と述べた。
 
◆県受動喫煙防止条例
 受動喫煙による県民の健康への悪影響を未然に防ぐことを目的に、学校や病院、映画館など公共性の高い「第1種施設」に禁煙、大規模な宿泊施設や飲食店など「第2種施設」に禁煙か分煙を義務付けている。違反者には個人に2万円以下、施設管理者に5万円以下の過料を設定。小規模の飲食店(調理場を除く床面積100平方メートル以下)や宿泊施設(700平方メートル以下)は努力義務とし、罰則の対象外。