賭け事依存症 孤立防げ 27日久留米で実情学ぶセミナー 夫の借金経験の妻企画

パチンコや競馬などのギャンブルに過度にのめり込む「ギャンブル依存症」の人や家族が集える場をつくろうと、依存症の実情を学ぶセミナーが27日午後1時半から、福岡県久留米市六ツ門町の市民活動サポートセンター・みんくるである。夫がギャンブル依存症で、相談先がなく孤立した経験を持つ女性(37)が企画。「依存症は誰にでも起こり得る病気。正しい知識で乗り越えて」と参加を呼び掛けている。

 ギャンブル依存症は世界保健機関(WHO)が「病的賭博」として精神疾患の一つに位置付けているが、日本では「意志が弱い」などと個人の問題で片付けられがち。治療に取り組む病院は九州では各県に数カ所しかない。厚生労働省の検討会は3月、ギャンブルによる多重債務が自殺の要因にもなっているとして、依存症者の支援や治療の充実を求める報告書をまとめている。

 女性は6年前、夫が会社の昼休みや帰宅途中にパチンコに入れ込み、消費者金融4社から計120万円を借りていることを知った。夫は「もうしない」と約束し、親戚から借金して返済したが、その後も女性が出産で家を空けた際や深夜などにインターネットで馬券を購入するなどして6社から計約600万円を借金。子育て資金をためた通帳からも約100万円を引き出していた。

 個人再生手続きをし、月3万円の返済のために女性もパートを始めた。「家族がこんなに苦しんでいるのに、なぜやめないの」。離婚は踏みとどまったが、夫への信頼は揺らいだ。一人で悩みを抱え込んでいたとき、ギャンブル依存症者の支援に取り組む市民団体「JAGO」(東京)を知った。夫とともに相談、依存症であることが判明し治療を始めた。「病気だと早く知っていたら、こんなに苦しまずにすんだ。同じような家族がいるはずです」と女性は言う。

 セミナーでは「JAGO」の大崎大地代表がギャンブル依存症の特徴や影響、対処法などについて説明。当事者や家族が悩みや体験を語る懇談会もある。その後は2カ月に1回、会合を開く。参加費1500円。JAGO福岡地区運営長=090(3061)5099。