遊技産業の視点 Weekly View

■若者の参加率向上が課題

 いろんな問題があって市場が凋落(ちょうらく)傾向にある、ぱちんこ産業。それらのうち、最も解決困難なものが「少子高齢化」とともに「若者が遊技しない」である。その原因をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)系ゲームの台頭に求める人もいれば、いわゆる「嫌消費世代論」もある。分析に値する有用な統計がないために、若者不参加率の高さを説明できるものはない(若者不参加率が高いというのはさまざまなデータで広く知られている)。

 ぱちんこ産業は「客の貸玉(メダル)料金」の総額が流れて成立している。団塊世代やその下の団塊ジュニア世代がマーケットから消えていくであろう、今から10〜30数年後、日本の人口はかなり少なくなっており、現時点でほぼ完全な内需産業である、ぱちんこにとって、全ての関係企業の規模が小さくなることは、いわば宿命である。

 こうなると、他業種への事業拡大や海外進出などの大きな選択を狙うということも浮上する。ぱちんこ大手のマルハンやダイナムは、それぞれさまざまな選択肢を実際に狙っていたり実現しつつある。だが、本質的には、ぱちんこ産業の「参加頻度、参加時間、参加人数減少を食い止める」ということが産業の存亡をかけた鍵になる。

 団塊ジュニア世代がマーケットから消えたとき、現在の若者参加率(10%前後と考えられている)を合わせて考慮すると、現在の20兆円近くある規模は半減どころか激減しているはずだ。これではまずい、ということで「若者が参加しやすい取り組みを」ということが、この数年、業界内では声高に叫ばれている。

そして現時点での結論。「若者の遊技参加率向上に成功したケースが皆無」である。正確な統計がないので現場感で言えば、昨年に京楽産業.からリリースされた「ぱちんこAKB48」が唯一の若者出動増加例ではないだろうか。しかし、「参加してみたがリピート増」まではいかない。普段ぱちんこを遊技しないパチスロ遊技を好む層が店内で大移動したケースの方が現場感としては強いのである。

 これが現在のぱちんこ産業なのだ。