買え買え詐欺被害多発で注意呼びかけ


貴金属や債権、ギャンブル必勝法などの購入を持ち掛け、代金をだまし取る「買え買え詐欺」の被害が県内で相次いでいる。昨年1年間の被害は47件で、前年を27件上回った。業者を名乗る人物から電話がかかり、1件当たりの被害が高額なのが特徴で、宇部警察署では「もうけ話は電話で突然やって来ない」と、改めて注意を呼び掛けている。



 主な手口は、実体のない社債や未公開株を「限られた人しか買えない」「代わりに購入したら倍で買い取る」「絶対に損はしない」などと勧誘する金融商品購入型、「異性との交際をあっせんする」などというメールをパソコンや携帯電話に送りつけ、連絡を取り合うためにはポイントの購入が必要とする交際あっせん型、「必ず当たる情報を提供する」「何人までしか買えない」などと誘うギャンブル必勝法型。
 宇部市内の事件で、被害額が大きかったのは仏像の販売名目詐欺。昨年11月上旬、80歳代の男性宅に、商社を名乗る男から電話があり「仏像のパンフレットが届いたら電話してほしい」と言われた。後日「宇部市出身の仏師の人気作品。パンフレットが届いた人しか買えない。高値で買い取る」と誘われ、11月28日から12月26日まで4回にわたり、運送会社を名乗る男に現金を手渡したが、買い取り日の12月27日に連絡が取れなくなった。仏像の価値は1体1万〜3万円程度。犯人は4月に逮捕された。
 また、宝くじの配当金の名目で、50歳代の女性会社員は現金約160万円をだまし取られた。2月中旬に携帯電話に男から電話があり「当社はロト6の当選番号を事前に教えられる。300万円の手数料で1800万円の配当金がもらえる」などと言われ、女性が金融機関の現金自動預払機(ATM)から18回にわたり振り込むと、連絡が取れなくなった。被害届を受けて同署が捜査を進めている。
 被害者が後を絶たない点について、同署生活安全課の原田哲也課長は「犯人の言葉遣いが穏やかで丁寧なため、だまされたと思わないケースが多い」と話す。銀行振り込みは、警察が口座凍結を行うため、レターパックなどの方法を指定することがある。「通常の企業ならあり得ない」として「不自然なもうけ話を聞いたら、すぐに警察に連絡してほしい」と呼び掛けた。