被告側、死刑回避求める 大阪パチンコ店放火殺人控訴審

2009年に大阪市此花区のパチンコ店で5人が死亡、10人が重軽傷を負った放火殺人事件で、殺人罪などに問われた無職高見素直(すなお)被告(45)の控訴審第1回公判が23日、大阪高裁であった。弁護側は裁判員が死刑と判断した一審・大阪地裁判決の破棄、検察側は控訴棄却をそれぞれ求めた。中谷雄二郎裁判長は6月27日に結審し、7月31日に判決を言い渡すと決めた。

 弁護側は改めて「妄想の影響を受け、責任能力は限定的だった」と主張。一審判決が合憲と判断した絞首刑についても、「不必要に苦しみを与え続けるのは憲法が禁じる残虐な刑罰にあたる」と訴えた。一審の裁判長が絞首刑の残虐性を検討する審理に裁判員全員の参加を求めなかったことに対しても「適切な手続きをとらなかった」とした。

 この日の公判では、犠牲になったパチンコ店員の延原麻衣さん(当時20)の母が意見陳述。「娘を元気な姿で帰して下さい。やりたいことがいっぱいあったと思います。娘の人生を壊した被告を絶対に許すことはできません」と述べた。