久屋大通公園に歴史テーマパーク 名古屋・栄の再生構想

名古屋を代表する繁華街・栄の民間研究会が14日、街づくり構想「栄地区都市再生プロジェクト8」を発表した。久屋大通公園のバスターミナルを移転、跡地に歴史テーマパークを設けるなど大胆な街の改革で、にぎわい復活を目指す。近く名古屋市に提案し、市の街づくりビジョンへの反映を要望する。

 栄の中心部は昨年1月、国の特定都市再生緊急整備地域に指定された。再開発の際、ビルの高層化が容易になり、税金が軽減されるメリットがある。指定を機に地域内のビル所有者ら11企業・団体が研究会をつくり、構想を練ってきた。

 再開発が進み高層ビルが立ち並ぶ名古屋駅前と比べ、栄は活性化の遅れが指摘されている。構想はオフィス街の名駅に対し、歴史ある商業の街として栄を特徴づけ、リニア中央新幹線東京―名古屋間が開業する2027年を整備の目標とした。

 プロジェクトは8つで、主要事業は3つ。うち久屋大通公園の活用では、人の往来を分断しているバスターミナルの移転を求める。テーマパークは、商人の町として発展した経緯を踏まえ、江戸時代の町並みを再現し、集客の起点にする。

 メーンストリートの広小路通は、歩道を大幅に広げて路面への出店を促す。車道を中央部に限定してマイカーの通行を規制し、路面電車や緊急車両のみが走る「トランジットモール」にする。

 さらに栄交差点北東の一角を先行開発し、ランドマークとなる大型ビルを建設。地下街と一体化し、にぎわいの拠点とする。他のビルを建て替える際、テナントが移転する受け皿にも活用する。

 研究会の試算では、構想全体の整備費は1千億円に上る。公共空間の利用も多いため、費用は民間と行政での分担を想定。水野治生会長(中日ビル常務)は「民間と公共の協力によって、栄を将来も中部圏一の繁華街にしていきたい」と話す。

 名古屋市は13年度の早い段階で、栄の再生ビジョンをまとめる。研究会の提言内容を検討し、そこに取り込む方針だ。