店舗数は減少も遊技台数は増加

パチンコホールの全国組織である全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)は毎月、各都府県方面遊協の組合員数調査を実施し、その報告をまとめているが、2012年の下期には業界のトレンドが顕著に現れた。

 まず、遊技機の設置動向について。12年7月末の調査で、遊技機の設置台数はパチンコ機が282万2155台で、回胴式遊技機(パチスロ機)は140万1273台と、パチスロ市場は08年9月期以来3年10カ月ぶりに140万の大台を回復している。





 ◆新規ファンが定着

 全日遊連が台数も含めた組合員数調査を始めたのは07年1月期分からで、調査開始当初のパチスロ設置台数は約184万台であったが、いわゆるパチスロ5号機へのシフトに伴い10年6月期には125万3175台まで減少。調査開始から3年半で約3分の1のシェアを失っていた。

 しかし、パチスロ5号機のゲーム性充実と新規ファンの定着で徐々に市場が好転。設置台数も増加傾向を示し、月に6500台平均という伸長を見せるようになり、8月末時点の調査結果では、8935台の増加を記録。同時点で設置台数は141万362台となった。

 ただ、9月末時点で2288台の減の141万2650台と一端減少に転じたものの、10月末時点では202台増の141万2852台と微増で推移し、11月末時点では7998台増を記録。この時点で142万850台まで設置台数を伸ばした。

 また、台数減少のトレンドを見せてきたパチンコ機は、10月末に279万8701台と4年3カ月ぶり280万台を割り込んだが、11月末時点の調査結果では4958台増の280万3659台と10カ月ぶりのプラス。この結果、その他の遊技機を含む総設置台数は422万4665台まで伸長した。

 遊技機がパチスロ機のシェア拡大を基調に総設置台数を伸ばす一方、パチンコホールでは店舗数の減少が止まらない。


◆店舗の大型化に拍車

 7月末時点の全国の営業店舗数は1万1222店舗。8月末には1万1227店舗と微増したものの、9月末時点の調査結果では前月比28店舗減の1万1199店舗となった。

 10月末も32店舗の大幅減で1万1167店舗、11月末時点の調査結果でも12店舗減の1万1155店舗と減少がとまらない。同様に、休業店舗数も増加の傾向を見せている。

 最新の調査結果である11月末時点の状況を見ると、店舗数がマイナス12店舗でありながら、台数規模では約1万3000台の大幅な増加となっており、店舗の大型化に拍車がかかっている実態もうかがえる。

 地価の高い都心や駅前で1000台クラスの店舗が増えていく半面で、中小零細クラスの店舗や法人が大手ホール企業に吸収されている。金融円滑化法(中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置法)いわゆるモラトリアム法の期限終了による影響を考慮すると、このトレンドは今後もしばらく続くものと予想される。