マージャン店:ピンチ レート表示/点数精算卓、「賭け助長」摘発

 京都府警が摘発したマージャン店を巡る賭博事件が、業界全体に大きな波紋を広げている。多くのマージャン店が採用する営業スタイルをはじめ、普及している全自動卓まで違法性を指摘されたからだ。店舗数が激減する中、「健康マージャン」に活路を見いだそうとする店もある。


 昨年2月以降、府警は全国チェーンのマージャン店の従業員や運営会社社長を賭博開張図利容疑で逮捕。賭博開張図利ほう助容疑で全自動卓の販売会社社長らを逮捕し、メーカー社長も事情聴取した。


 マージャン店は風営法に基づき、客から遊技料を受け取って場所を貸すが、違法な賭けを前提に、レート(持ち点数に対する賭け金の割合)表示を掲げる店は少なくない。全自動卓も進化して、レートの設定や店に支払う遊技料の計算までできる「点数精算機能」付きが普及している。


 事件摘発は、従業員がレートを記したティッシュを配ったのがきっかけ。府警は点数精算機能についても賭博利用の黙認と判断したとみられる。全国麻雀業組合総連合会(横浜市)は事件を受け、約2000の組合員にレート表示の自粛を要請。店側は全自動卓の点数精算機能を使えなくしたり黒テープで隠したりし、府警から改善指導を受けたメーカーも数万台について店側に対応を依頼した。


 雰囲気が敬遠され、ゲームにも押されて、全国のマージャン店は11年末に30年前の3分の1の約1万2000店(警察庁調べ)に減った。そこに事件は追い打ちを掛けた。横浜市内でマージャン店を営む男性(30)は「同業者にとって衝撃。どこでもやっているのに……」と困惑する。総連合会の要請後もレート表示を掲げる店は多い。


 一方、マージャンは頭の体操になるとして全国健康福祉祭(ねんりんピック)で公式種目になり、女性やシニア層に人気が広がる。「賭けない。飲まない。吸わない」を掲げ、商機を狙う店も出てきた。総連合会の斉藤正理事長(67)は「事件を教訓に健全娯楽産業として社会貢献したい」と話している。