東北大、ハイリスクハイリターンを好む脳の領域を発見

東北大学大学院生命科学研究科は13日、同研究科の飯島敏夫教授らの研究グループがハイリスクハイリターンを好むような行動の積極性を促進する脳領域を発見したと発表した。研究成果は、11月7日付の国際誌「The Journal of Neuroscience」に掲載された。この発見により、脳の意思決定のメカニズムの解明が大きく前進したとともに、ギャンブル依存症の治療法が開発されることが期待される。

 飯島教授らの研究グループは、ラットをモデルとして、常に2滴の水を得られる「リスクのない選択」と4滴の水を得られる可能性とまったく得られない可能性が50%である「リスクのある選択」を用意したところ、のどが渇いた状態のラットはリスクを冒す選択をする傾向が見られた。しかし、脳内の島皮質前部の神経活動を抑制すると、リスクを避け、報酬が少なくても確実に得られる選択を行うようになったという。

 風潮として、リスクを冒さず小さくても確実な報酬を選ぶ社会ではこの脳内機構が作用している可能性もあるとして、神経経済学の観点から社会的動向の分析や経営戦略に活用する可能性も示唆した。