防犯カメラで住宅街守れ 中川、守山など5学区に100台 県警=愛知(読売新聞)

県警は今年、名古屋市などの住宅街で街頭防犯カメラの設置を進め、民間団体からもカメラの寄贈などの動きが出ている。県警はこれまで住宅街への設置には慎重だったが、自動車盗などの多発を受け、防犯や犯罪抑止効果を重視する姿勢を打ち出す。一方、プライバシーを侵害する懸念もあり、映像などの情報管理の徹底が求められている。

 街頭への防犯カメラ設置は、街頭犯罪抑止や犯人検挙などの効果が高いとして繁華街を中心に設置。県内では2010年末で928台だったが、今年9月末で1246台になった。一方、住宅街への設置は住民が反発する可能性もあり、県警も慎重だった。しかし、自動車関連窃盗の発生件数が全国ワーストとなるなどしたため、県警は住宅街でも防犯対策として、昨年9月に名古屋市名東区北一社学区の住宅街に20台を試験的に設置。県警によると、約半年間の設置期間中、同地区での刑法犯は前年同期の139件から67件に減少したという。北一社学区青パト隊隊長の太田英樹さん(53)は「防犯カメラ設置で犯罪が半減し、住民の防犯意識も高まったようだ」と語る。

 県警はこの結果を踏まえ、住宅侵入盗などが多発している名古屋市中川、守山両区と春日井市、一宮市、清須市の計5学区で今年9月、住宅街の街頭に防犯カメラ各20台を設置。県警は今後、効果をみてさらに拡大するかどうかを検討する。民間でも、名古屋市南区で自主的に防犯カメラを設置するなどの取り組みがある。同市中川区のパチンコ店でつくる中川遊技場防犯組合(大山真司組合長)は中川区防犯協会連合会(豊住満会長)に計10台を寄贈。10月から自転車盗の多発地域などで運用されている。

 ただ、防犯カメラの性能は年々向上し、より精密な映像をとらえることが可能になっているため、プライバシー侵害を懸念する住民もいる。太田さんは「情報管理はしっかりしてほしいという住民の声も強かった」と話していた。5学区の防犯カメラは約1週間、映像を保存。県警が策定したひな型を基に管理規定が定められ、住民代表を管理責任者としているといい、県警は「犯罪捜査以外の目的で映像が使われることはない」としている。

 防犯アナリストの梅本正行さんの話「カメラ設置は警察、行政、民間団体、地域住民の4者が一体となって取り組むべき課題。プライバシーを守り、住民の理解と協力を得るには厳格な情報管理が必要だ」