ダイナムCEO:5年後に純利益70%増へ−M&Aなどで店舗数拡大

8月31日(ブルームバーグ):パチンコホール運営で初めて香港に上場したダイナムジャパンホールディングスは、5年後に純利益を前期比70%増の約270億円まで引き上げる。M&A(企業の合併・買収)や新規出店で現在より店舗数を倍近く増やし、増益を目指す。佐藤洋治最高経営責任者(CEO)がブルームバーグのインタビューで明らかにした。

同CEOは、3月末現在で355の店舗数を5年後の2017年3月期までに600店舗まで増やす計画を示したうえで、「再編ということも含まないと、新店舗だけで目標の店舗数まではいかない」と述べ、利益拡大に向けた手段としてM&Aも「入ってくる」と語った。

売上高は同70%増の約2800億円を計画。新規株式公開(IPO)で調達した資金に加え、株式交換などを通じてM&Aを進めていく方針。M&Aについては、「比較的大型の店を店ごと売却したいという案件がいくつかある」という。

パチンコ市場は、少子高齢化による人口減や、射幸性の高い機種の規制強化などにより、縮小傾向にある。その中でダイナムは業界再編を主導し成長していく戦略だ。業界団体のパチンコ・トラスティ・ボードによると、パチンコ市場は1995年に30.9兆円とピークを迎えたが、10年には19.4兆円まで縮小した。

佐藤CEOはパチンコ業界について、規模の比較的小さい企業が多く、業績の悪化や後継者の不在などで売却を考えているホールもある、と語った。また、株式交換による買収のメリットとして、上場株を「いつでも必要に応じて現金化できる」ため、売り手が借入金の返済などに充てることができ、双方にメリットがあると述べた。

矢野経済研究所の調査によると11年12月末現在、全国のパチンコホールの数は1万1840店舗、ホール経営企業数は4017社。ダイナムの資料によると、ホール経営上位10社の全体に対する店舗数シェアは8.7%で、ダイナムのシェアは2.7%。同社は、極めて業界の再編・統合が遅れているため、上場企業の登場によって統合が促進されるとしている。

再編・統合を進めることによって、同CEOは「さらにコストを下げ、利益がはじけるビジネスモデルを構築しやすくなる」との考えを示した。買収や新規出店により、約10年後の店舗数シェアについて、「10%くらいをとりたい」とし、目標店舗は1000−1200店程度が目安とした。

ダイナムは8月6日に香港に上場。広報担当の菊地俊治氏によると、同社はIPOで15億6800万香港ドル(約160億円)を調達。同社の目論見書によると、調達額の10%を将来的なM&Aに充てるとしている。同社の12年3月期の売上高は1651億円、純利益は159億円。