依存問題に業界挙げ取り組み

NHKの報道番組で“パチンコ依存の女たち”というテーマの放送が行われるなど、パチンコへの「のめり込み」は社会問題の一つとして世間に認識されている。

 この問題については、遊技業界も憂慮。ぱちんこ依存問題相談機関、特定非営利活動法人(NPO法人)のリカバリーサポート・ネットワーク(RSN)を通じて対策を講じている。

 RSNは、パチンコ・パチスロの遊技に関する依存および依存関連問題解決の支援を行うことを目的に設立された非営利の相談機関だ。パチンコへの過度ののめりこみ(パチンコ依存問題)に焦点を当て、早期介入システムを作る必要性を提唱。その第一歩として無料電話相談による早期介入窓口を開設。沖縄県中頭郡を拠点に、依存で悩んでいる人やその家族を対象に無料で電話相談を実施している。

 さらに、セミナーを各地で開催。相談者が直接関わる援助職者や医療、保険、福祉などの関係者の知識・援助技術の向上にも取り組んでいるという。

 RSNは、2006年4月から全国のパチンコホールで組織する全日本遊技事業協同組合連合会の支援を受けて設立・運営されてきたが、同組織との5年間支援計画が11年6月に終了。07年7月からは遊技関連14団体からなるパチンコ・パチスロ産業21世紀会の支援を受け、09年からNPO法人として活動を続けてきた。
ちなみに、11年度の報告書によると、毎月100件近い相談が寄せられ、開設以来、累計6000件を超える相談件数を記録。問題を抱える本人からの相談が76%とその比率は毎年増加しているという。また、相談者の性別は男性が7割、女性が3割で、この比率は調査開始以来、6年間ほぼ変わっていない。

 なお、相談者が最も知りたい内容には「やめる(やめさせる)方法」が挙げられていた。

 パチンコは身近で気軽な大衆娯楽として、ストレスの発散や気分転換の機会をファンに提供する。だが適度に楽しむ状態を超えると、借金などの経済問題や依存といった精神医学的問題を引き起こすこともある。

 パチンコにとどまらず、ゲームでもアイドルの追っかけでも、楽しいからのめり込む。どれも自己責任の範疇(はんちゅう)ではあるが、提供する側がのめり込み防止に向けた何らかのアクションを取ることが当然のように求められる社会でもある。

 “いまの社会”に対する的確なアプローチが、産業・企業の持続可能な成長をもたらす。依存問題に向けた取り組みには、業界を挙げたさらなる注力が期待されている。