SANKYO監査役の元税理士、業務禁止=所得隠しで−国税庁(時事通信)


 大手パチンコ機メーカー「SANKYO」〈6417〉(東証1部、東京都渋谷区)の監査役で税理士だった男性(55)が、自身が代表を務めていたSANKYO会長の資産管理会社での所得隠しなどを理由に、国税庁から税理士業務禁止の懲戒処分を受けていたことが21日、分かった。処分は昨年12月8日付。男性は税理士登録も抹消された。

 業務禁止は税理士に対する懲戒の中で最も重い処分で、3年間は再登録が認められない。SANKYOはこれまで、男性の監査役職について「税理士の見地からアドバイスを受けている」と説明していたが、処分後も役職を変更していない。

 有価証券報告書や法人登記によると、男性は1986年に税理士として登録。94年にSANKYO監査役に就き、98〜2010年に同社の毒島秀行会長(59)が出資する資産管理会社「マーフコーポレーション」(港区)の代表取締役を務めた。

 関係者の話では、男性の主な処分理由はマーフ社の法人所得の不正申告。マーフ社は07年、保有していた非上場株式を代表だった男性らにいったん安く売却し、数カ月後に高値で買い戻した。この取引について東京国税局の税務調査で、故意の安値売却で男性らに利益提供したと認定されていた。一緒に調査を受けた他の関連会社も合わせ、所得隠しの額は約10億円に上ったもようだ。

 東京国税局はその後、税理士法に基づいて男性を改めて調査し、法人所得の不正申告以外に個人の所得税の申告漏れなども確認。国税局からの報告を基に、国税審議会が処分を決定した。

 業務禁止処分について、男性は取材に応じていない。SANKYO経営企画部も「コメントは差し控える」としている。

◇税理士の懲戒処分

 税理士の懲戒には業務禁止、1年以内の業務停止、戒告があり、処分は財務相名で行われる。業務禁止になり得るのは、自ら所得を隠したり、不正申告に協力したりした場合で、隠した所得額などに応じて国税審議会が処分を決める。業務禁止になれば日本税理士会連合会から登録を抹消される。