強盗犯、被告とは別人

大阪府柏原市で2008年9月に起きたパチンコ店強盗事件の控訴審が18日午後、大阪高裁で開かれ、被告と共犯とされた受刑者が証人出廷し、「実行犯は被告とは別の男と自分だ」と証言することがわかった。

1審の大阪地裁判決は受刑者の捜査段階の供述に基づき被告を実行犯と認定したが、その供述を覆すという。

 同地裁は、大阪府警の捜査員と無職石田利晃被告(40)との間に「強盗を自白すれば覚醒剤事件を起訴しない」と約束する取引があった疑いを指摘。捜査段階の自供書などを証拠としなかったが、「被告と2人で強盗した」とする受刑者の供述を信用し、〈1〉パチンコ店から約1000万円を奪った強盗罪〈2〉自宅で覚醒剤を所持した覚醒剤取締法違反――などを認定、懲役10年の実刑判決を言い渡した。

 控訴審を担当する山本了宣(りょうせん)弁護士によると、1審判決直後、強盗罪で実刑が確定したばかりの受刑者から被告の1審弁護人宛てに「犯行は被告以外の別人とやった」と打ち明ける上申書が届いた。山本弁護士と接見した受刑者は、「自分と、兄弟分にあたる男性が実行犯」と告白。〈1〉強盗直後、男性が石田被告に実行犯の身代わりになるよう依頼した〈2〉受刑者は男性に恩があり、関係先に捜査が及ばないよう捜査・公判で名前を伏せた〈3〉男性が約2年前に亡くなったと知り、真実を話そうと考え直した――と説明したという。